「死霊のはらわた2」の特集に合わせて「Part 2の特殊撮影」を続けて御紹介。
(先日お届けした内容と重複しない様に注意したいと思います。)
バート・ピアース氏も少しだけ特殊撮影に参加(再撮)しておりますが、Part 2特集の第1回目は、やはりあの方、そうトム・サリバン氏でーす!
先日のサリバン氏特集と「クリープショー」の紹介で、サリバン氏が担当出来なかった特殊撮影部分は、お伝えしておりますので、再度そこら辺も確認してみて下さいませ。
今回は、以前紹介出来てない部分の特集です。
はじめに「死霊のはらわた2」制作開始当初、サリバン氏は特撮スーパーバイザーとして全てのSFX 監修をライミ監督から依頼されたのですが、その提案を断り、特殊メイクは、KNB に任せ、念願のダイナメーションとプロップ制作だけに専念。
氏は、撮影現場のノースカロライナ州にあるスタジオへ行き、2週間程そこでプロップ制作をしたそうだが、途中で家族のトラブルが勃発し、解決の為ミシガン州へ一時里帰り。
しかし、Part 2のサリバン氏は1人ではなく、今回はチームとして特撮とプロップ制作を担当。
以下、サリバン氏担当特撮パート。
・オープニング(死者の書登場)
・「死者の書」再デザイン&再制作
・カンダリアン・ダガー: 再デザイン&再制作
・ヘンリエッタ登場カット
・ヘンリエッタ:アーマチュア制作
・アッシュ髪の毛変色カット
・ウイングド・デダイト(空飛ぶ死霊)
・サム・ライミ監督が演じる予定だったスコットの死霊アニモデル制作。(カット)
・死者の書が暖炉で焼かれるシーン(カット)
以上がサリバン氏の担当ですね。
出来るだけ詳細な特集をしたいので、3回程に分けて紹介していきたいと思います。
さて、今回は、「死者の書」登場のオープニング部分を御紹介 !
●サリバン組特撮メンバー : 3人
・トム・サリバン氏(アニメーター&プロップ制作)
・ラリー・ラーソン氏(撮影担当)
・ブライアン・レエ氏(アニメート助手&撮影助手)
ポスト・プロダクション時にアニメーション撮影は行われたそうで、ミシガン州デトロイトの空き倉庫をスタジオとして使用。
サリバン氏担当パートには、ブルーバック合成やコマ撮り等があり、コマーシャル等のアニメーション撮影を手掛けていたベテラン特撮マンのラリー・ラーソン氏が35mmミッチェル・カメラを使用して撮影を担当。
しかし、制作中にラーソン氏御家族の緊急事態が発生した為、氏が途中で抜けてしまい、撮影担当者が不在に !
そこで、撮影助手の当時18歳だったブライアン・レエ氏が撮影を急遽担当 !
急な事に緊張したレエ氏だったそうだが、ラーソン氏から引き継いだ撮影を無事にこなしたそうだ。
「死者の書」の制作は、サリバン氏によるもので、アニメーションパペットとして内部ベースに木枠を使用し、アーマチュアが組み込まれ、目や歯が動く様に制作されておりました。また、ページの部分には、内部にアルミワイヤーが仕込まれ、アニメート出来る様になっていたそうです。
驚いた事に本の外皮(人の顔の皮を模した彫刻)は、ラテックスではなく、スムーズオンを使用したとの事 !
(「狼男アメリカン」のトランスフォームに使用された画期的な素材でした。)
「死者の書」登場シーンは、ブルーバックを使用してアニメーション撮影。
(ブルーバックの前で死者の書をアニメートするサリバン氏)
それから本のページを開いてサリバン氏が絵を描きながら撮影し、後半は、先に描いてあった絵を張り付けながら開いてアニメート。
時空間の渦は、2つ描き、それらをダブル・エクスポーズ合成。また、渦の絵は、4フィートの回転板を回して簡単に描いたそうだ。
以上の工程を経た上で、全てを合成し、オープニングシーンは制作されたのです!
今回、調べてみて、その作業量の多さにビックリしましたヨ!
それでは、オープニングの「死者の書」登場シーンの動画をじっくり確認してみて!
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