以前、ピーター・クレイノウ氏紹介ブログにて少しだけ「死霊3」SFX について説明しましたが、今回は更に細かく(出来るだけ)解説したいと思ってます。
「死霊3」のSFX を担当したのは、ライミ監督の前作「ダークマン」のSFXも担当したイントロビジョン社 !で、光学合成、ミニチュア、コマ撮りも担当。
特殊メイクやパペット制作は、K.N.B.グループとトニー・ガードナー。
イントロビジョン社について調べてみると、システムを開発したのは、何と ! ステージマジシャンで催眠術師でもあったジョン・エポリト氏という方。(特撮の創始者ジョルジュ・メリエス氏もマジシャンだったので、自然な事でしょう。)
エポリト氏は、1970年代初め頃からUSC 映画学科の学生レス・ロブリーと共同で研究開発を始めた。
その後、1980年にイントロビジョン社としてトム・ナウド社長により特撮会社として設立された。
ちなみにイントロビジョンシステムは、基本的にフロントプロジェクションシステムを発展させた物だが、撮影時に役者、ミニチュア、背景及び前景映像の合成がライブで確認出来るという画期的なシステムでした。
トム・ナウド社長 |
しかし、役者はパントマイムを演じる事になるので、念入りなリハーサルが必要でもあった。
手掛けた作品は、「アウトランド」から「スタンド・バイミー」やハリソン・フォードの「逃亡者」等の大作映画やテレビシリーズ、CM 等まで幅広い。
フロントプロジェクションシステム解説 |
手掛けた作品は、「アウトランド」から「スタンド・バイミー」やハリソン・フォードの「逃亡者」等の大作映画やテレビシリーズ、CM 等まで幅広い。
社長のトム・ナウド氏は、息子に社長の座を譲ったようで、息子のアンドリュー・ナウド氏が会社を引き継ぎ続投。
しかし、1994年以降、デジタル合成に活躍の場を奪われ、殆んど使用されなくなり、2001年に会社の規模を縮小し、ノースハリウッドへ移転したそうだ。
最近、イントロビジョンシステムを採用した映画に、トム・クルーズ主演の「オブリビオン」があります。
イントロビジョン社の会社紹介映像を確認してみて下さいませ。
さて、本題の「死霊3」のSFX ですが、特撮監督はイントロビジョン社の特殊撮影担当ウィリアム・メサ氏。
イントロビジョン社は「死霊3」で風車小屋のミニチュア合成、善と悪のアッシュのやり取り、空飛ぶ死霊、墓場セットでの死霊アッシュ達と背景映像の合成、骸骨軍団とのバトル、ラストのミニチュア等、大量のSFXを担当してますョ。余談ですが、特撮監督として有名なメサ氏ですが、実は映画監督としても活躍しており、ピーター・クレイノウ氏がロボットのコマ撮りを担当してた、あの「スタークリスタル」の監督でもあります!(ブリジット・ニールセン嬢が主演でしたね。)
他にマーク・ダカスコス主演「D.N.A.2」も監督してます。
それでは最後に、「死霊のはらわた3 : キャプテン・スーパーマーケット」のイントロビジョン社によるビハインド動画を御確認下さいませ。
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