皆さん、こんちは。 まだまだ勉強が足りないなと思う今日この頃です。
本日は、あの特殊メイクの巨匠ディック・スミス氏のアイドル!
モーリス・シーデルマン氏を御紹介。
モーリス・シーデルマン:Maurice Seiderman 1907年 ロシア生まれ。弟が1人。 アートを学ぶ為にニューヨークへやってきたそうだ。
1935年からRKOスタジオで特殊メイク見習いとして働き始める。
1941年の「市民ケーン」でオーソン・ウェルズ監督演じるケーンの若い頃から老いる迄の特殊メイクを担当。
見習いの立場で主演俳優のメイクを担当するのは、当時としては異例。
シーデルマン氏は見習いであったが、独自の特殊メイク技術を持っており、ウェルズ監督は、そこを高く評価してたそうです。
映画の特殊メイクのクレジットは、何もしていないRKOのメイク部門長メル・バーンズ氏の名を表記する事となっていましたが、ウェルズ監督が「この映画にメイクアップのクレジットは表記しない。」と告げ、以下の広告文をロスアンゼルスの新聞に掲載したそうです。
"THANKS TO EVERYBODY WHO GETS SCREEN CREDIT FOR "CITIZEN KANE"AND THANKS TO THOSE WHO DON'T TO ALL THE ACTORS, THE CREW, THE OFFICE, THE MUSICIANS, EVERYBODY AND PARTICULARLY TO MAURICE SEIDERMAN, THE BEST MAKE-UP MAN IN THE WORLD."
「映画:市民ケーンにクレジット表記される方々に感謝いたします。それから、また全てのクレジット表記されない役者、スタッフ、事務職、音楽担当の方々、特に世界一のメイクアップマンであるモーリス・シーデルマン氏に感謝致します。」
ウェルズ監督は、やっぱり凄いですね。
その後、メイクアップ部門の部長であったメル・バーンズ氏は、20年務めたRKOを辞め、代わりにモーリス・シーデルマン氏が部長に就任。
しかし、ハリウッドを追われたウェルズ監督を追ってシーデルマン氏はRKOを辞めてしまいます。
その後は、ウェルズ監督専任のメイクアップアーティストとして働きながら数多くの映画作品のメイクを担当したそうです。
ちなみにディック・スミス氏は彼の長年のアイドルのシーデルマン氏に1979年にはじめてお会いする事が出来たそうです。
スミス氏によると、シーデルマン氏の功績の1つには、俳優の眼を老いた様に見せる為のソフト・コンタクトレンズを開発した事であるとも語っております。
シーデルマン氏は、1989年7月17日、妻に看取られ82歳で亡くなったそうです。
最後に以下の動画をアップしてくれた特殊メイクアップアーティストのビル・フォーシュ氏に感謝致します。
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